絶望と希望を照らす人間ドラマ「水の棺」


今週ご紹介させていただく本は、いま最も眩しい作家・道尾秀介が描く成長と再生の物語
「水の棺」です (ゝ∀・〃)ノ


著者:道尾秀介 価格:1,575円(税込)

<あらすじ>
老舗旅館の長男で中学校2年生の逸夫は、自分が「普通」で退屈なことを嘆いていた。
一方同級生の敦子は、両親が離婚し学校ではいじめを受け、誰よりも「普通」を欲していた。
正反対の望みを持つ2人は、文化祭をきっかけに言葉を交わすようになる。

「タイムカプセルの手紙、いっしょに取り替えない?」

敦子の頼みが、逸夫の世界を急に色付け始める。
だが、少女には秘めた決意があった。

50数年前、湖の底に消えた村。
少年が知らない、家族が抱える湖に沈んだ秘密。
大切な人たちの中で、少年には何ができるのか。

誰もが生きていくため、必死に「嘘」をついている・・・。

 

今年の初めに第144回直木賞を受賞した「月と蟹」の作者としても記憶に新しい、道尾秀介
の最新作
です (。ゝ∀・)ゞ
雑誌「小説現代」に2010年11月号から連載されていた作品で、「生きるための嘘」に向き
合おうと奮闘する登場人物たちの姿が心に染みる人間ドラマに仕上がっています。

晴れた空から降ってくる「天泣(てんきゅう)」と呼ばれる雨の描写を始め、道夫秀介らしい
美しい文章でつづられる物語はまさに小説でしか表現できないものです。
読み終えた後に勇気と希望をもらえるような、すてきな作品です (´▽`人)

発売日は明日 10/27ですので、興味のある方はぜひお手にとってみてください (。・ω・)ノ

武士の悲哀を描いた傑作時代小説!「一命」


今週のオススメ本は、宿命に立ち向かう男たちを描いた時代小説家の傑作「一命」です ヽ(・ω・。ヽ)


著者:滝口康彦 価格:500円(税込)

<収録作品>
「異聞浪人記」「貞女の櫛」「謀殺」「上意討ち心得」「高柳父子」「拝領妻始末」

<あらすじ> (異聞浪人記)
寛永7年5月13日。津雲半四郎と名乗る浪人が井伊家の屋敷を訪ねてきた。
彼は井伊家の家老である斎藤勘解由に、仕官先もままならないため武士らしく死にたいと、屋敷の庭先
での切腹を申し出る。

しかし江戸では、生活に困った浪人たちが体面を気にする大名などから金品をゆするための「狂言
切腹」
が頻発していた。
半四郎もそんな浪人の1人だろうと思った斎藤は、数ヶ月前に「狂言切腹」にやってきた千々岩求女
いう若い浪人の無惨な話を聞かせるが・・・。

 

並ぶ者のない時代小説家として知られる滝口康彦の短編集です。
収録されている6編すべてが時代小説なのですが、どれも今の世の中にも通じるテーマを取り扱って
いるので心に残ります。
また時代小説といっても文章が堅苦しくなく、とても読みやすいです。

あらすじでも紹介した「異聞浪人記」は、1962年に「切腹」として、そして今年には「一命」として
映画化され、
そのどちらもがカンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品された作品です。
今年映画化された「一命」は先日15日に公開されたばかりで、悲劇の浪人・求女を瑛太が、井伊
家を訪ねた半四郎を市川海老蔵
が演じます。
少々目を覆いたくなるシーンもあるので、苦手な方はご注意を (´д`ι)

数十ページの短編とは思えない読み応えのある作品ばかりが収められた「一命」。
ぜひ手にとってみて下さい。

大ベストセラーのコミックエッセイ、「ツレがうつになりまして。」


今週ご紹介する本は、「うつ病」になった夫との闘病生活を描いたコミックエッセイ
「ツレがうつになりまして。」です (・ω・)ノ


著者:細川貂々 価格:480円(税込)

<あらすじ>
スーパーサラリーマンだったツレがある日、突然「死にたい」とつぶやいた。
会社の激務とストレス「うつ病」になってしまったのだ。
明るくがんばりやだったツレは、後ろ向きのがんばれない人間になった。
もう元気だったツレは戻ってこないの?
病気と闘う夫を愛とユーモアで支える日々を描いた感動のコミックエッセイ!

 

漫画家やイラストレーターとして活動する作者・細川貂々が、「うつ病」と闘う夫と自分の姿を描いた作品です (・ω・)ノ
「うつ病」という暗くなりがちなテーマを、独特のほのぼのとした絵でユーモアも交えて描いています。
マンガ形式で描かれているので読みやすく、「誰でもなる病気」なのに意外と知らない「うつ病とはどういうものなのか」
を知ることができます。

どういう病気なのか、「うつ病」になった人は何をどう感じているのか、どうやって接していけばいいのかが、マンガを
楽しみながら知ることができるので、「うつ病」への理解を深めたい人の入門書としても最適な1冊です (*´v`*)

またそれだけでなく、怒ったり落ち込んだりするツレと、ケンカしたり励ましたり反省したりしながら支える作者のやり取りは、
優しくほっこりと心に響きます。

 

さらに本作の実写映画が10/8から公開されています (ノ^∇^)ノ

大河ドラマ「篤姫」でも夫婦役を演じた堺雅人と宮崎あおいが、互いに支えあう夫婦の姿を好演しています (≧ω≦)ノ