ベスト・オブ・ゴルゴ13

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夏が終わって選挙も終わって、季節と一緒に政権も交代しそうです。
世の中はどんどん変わっています。政治家もブレます。
でも『ゴルゴ13』は変わりません。ブレません。そして終わりません。
現在154巻まで出てます。

国籍・経歴ともに一切不明のプロフェッショナルスナイパー・ゴルゴ13が国際舞台の裏側で
活躍するというストーリー。
連載が開始されたのはなんと1968年
当時の総理大臣は佐藤栄作さん。自民党は絶好調です。
世界はというと、ベトナム戦争が泥沼化・文化大革命まっ盛り・
プラハの春がすぐソ連に叩き潰されるなどなど、激動の年でした。
キング牧師やケネディ大統領が暗殺されたのもこの年です。
以来40年。ゴルゴ13は変化し続ける世界情勢を一発の銃弾で変え続けてきました。
連載初期のころは、敵として、あるいは依頼者としてソ連のKGBが頻繁に出てきました。
彼らはどこに行ってしまったのでしょうか。最近はお見かけしません。
作品そのものに歴史を感じる『ゴルゴ13』ですが
この膨大な数の作品から私が選ぶベストゴルゴは
単行本64巻『2万5千年の荒野』です。
依頼主は南カリフォルニアの原子力発電所安全管理課長。
依頼内容は、無理な操業のためメルトダウン寸前となった原子炉のステンレスパイプを狙撃すること。
いつも通り実現困難な依頼です。でもゴルゴはいつも通り依頼を遂行します。もちろん成功。
しかし、依頼主は放射能を帯びた蒸気を全身に浴びてしまいます。ゴルゴは死に逝く彼に・・・
私、泣きました。
これを読んで泣くかどうかが、ゴルゴファンとしての分水嶺です。
ある程度『ゴルゴ13』を読んでからでないと、ラストシーンの良さがもう一つわからないかも。
とりあえず1話完結型なのでどこからでも読めます。
世界情勢や現代史に疎くても大丈夫なように、細かく状況説明もしてあります。だから安心。
麻生元総理も大好きなゴルゴ13。
ゴルゴ13をよろしくお願いします。