作者が天才!!
漫画に限ったことではないですが、
「天才的なキャラクターが緻密な頭脳戦を繰り広げる話」
なんてのを読むといつも、
これを描いている作者こそ天才なんじゃないだろうか、ということを考えてしまいます。
そもそも面白い漫画なんて頭がよくなければ描けないと思いますがそれにしても、
複雑に張り巡らされた伏線をもれなく回収して見事な結末に導く手際を拝見するたび、この作者の頭の中は一体どうなってるんだと考えずにはいられません。
今回はそんな、天才が登場する、
というかむしろ
作者が天才?
という感じの漫画をいくつか集めてみました。
まず一つ目は、言わずと知れた死神漫画
『DEATH NOTE』
紹介するまでもない超有名漫画ですが、意外に名前だけ知ってて読んでないとか、映画しか観てないなんて方がいらしたらもったいないのでお薦めしておきます。
なにより、天才VS天才の頭脳戦漫画の傑作といったら、これを外すわけにはいきません。
名前を書くだけで人を殺せる。
そんな力がある日突然手に入ったとしたら、自分なら一体どうするか。
この漫画を読んだ人なら、誰もが一度は考えたことでしょう。
しかし主人公、夜神月と同じことを考え、行動に移す人はまず存在しないのではないでしょうか。
おもしろい漫画はつかみがうまいものですが、
デスノートのつかみはとりわけ秀逸です。
私は第1話の17ページ目で度肝を抜かれ、
そのまま最終話まで完璧に引き込まれてしまいました。
そして、手に汗握る心理戦。
もともと先の展開を予想するのはにがてなのですが、それを抜きにしても、本当に最後まで先が読めませんでした。
推理力と頭脳に自信をお持ちの方は、読みながら展開を予測してみるのも一興です。
二つ目のおススメ漫画は
『LIAR GAME』
先日、最新刊の9巻が発売されたばかりです。
私は発売日に購入したものの、すぐ読んでしまうのがもったいなくて、できるだけ読むのを先延ばしにしようと頑張っていました。
結局二日ほどで我慢しきれず読んでしまいましたが。
この漫画の設定も、死神こそ出てきませんが、なかなかの非日常っぷりです。
ある日突然、なんの前触れもなく送られてくる1億円。
受け取った時点でその人は「プレイヤー」となり、
他のプレイヤーとお金を奪い合わなければなりません。
といっても暴力や盗みで奪うわけではなく、必要なのは知識と知恵とよくまわる口。
嘘につぐ嘘、裏切りにつぐ裏切りで、
敵どころか読者も欺かれっぱなしです。
けれど騙して勝ってめでたしめでたし、というわけではなく、
ライアーゲーム(騙し合いのゲーム)の中でも
人を信じることができるか、というテーマが根底には流れています。
あと、非情な設定の割にはそんなにみんな不幸にならないので、安心して読めます。
そして安心できないギャンブル漫画といえば、
『カイジ』シリーズ
タイトル通りカイジという名の主人公が、
シャレにならない不幸な目に遭いまくり、
それでも頭脳とひらめきを駆使して起死回生をはかるというのが主な内容です。
『賭博黙示録カイジ』『賭博破戒録カイジ』『賭博堕天録カイジ』
それぞれ13巻、計39巻の長編ですが、
あんまりおもしろいので1巻を買ったひと月後くらいには38巻目まで買い集めてしまいました。
ちなみに最後の巻だけが品切れ中で、じりじりしながらさらに2週間ほど待つ羽目になりました。
カイジはいわゆる「天才キャラ」ではないので、
その戦い方も体を張ったものや、運に左右されるものや、力技だろソレ、というものが少なくありません。
でもそれが逆に、緊張感とおもしろさのもとになっています。
実際負けることも多いので、ちっとも安心して読めません。
シリーズの最終巻では毎回ひとりで大盛り上がりしていました。
どのシリーズも最後に達成感と昂揚感があり、続きが読みたくなること間違いなしです。
ちなみにカイジも映画化だそうですね。
実写であのカイジのとんがり具合を表現できるのかいささか心配ですが、知名度が上がるのは喜ばしいことなので、影ながら応援しております。
ライアーゲームのドラマも2期が始まるということなので、ぜひドラマの前に原作で、あの魅力的な世界をご堪能くださいませ。