カイジ 人生逆転ゲーム


まずは、すいません・・・。
こうやってお店のブログで特別にコーナーを設けて貰っているのですが、最近映画を観てなかったんですよ。
ちょっと前に草なぎ剛と、新垣由衣の「BALLAD」を観たんですけど、
これは個人的には今ひとつだったので、取り上げなかったんですが、
今回、久々に良かった映画があったので、ご紹介します。
カイジ 人生逆転ゲーム
「カイジ 人生逆転ゲーム」です!!
僕は福本伸行の漫画が好きなので、原作は何度も読んでいたんですが、
映画化にはあんまり期待していなかったんですよね。
なので、この原作がどんな風に実写化されているのかという、その一点のみの興味で劇場に足を運んだんですが、
予想は裏切られて、かなり楽しんで観る事が出来ましたね。
とても、面白かったです。
面白さのポイントは2つ。
原作を読んでから観ると、ストーリーの構成で物足りない所や、違和感を覚えるところはモチロンあるのですが、
その点を割り切って、初めてカイジの世界に触れる人にわかりやすく、しかも楽しめるように物語が展開していく所。
2時間20分という、わりと長編の作品なのですが、時間を感じさせないくらいのスピード感があって、
しかもカイジの世界の魅力がギュッと凝縮されているのが良かったです。
原作にあった駆け引きのスリリングな所や、端折られて説明不足になっている部分もありましたが、
そこを掘り下げてしまうと構成が崩れてしまうし、出来上がった本編は本当に上手くまとめたなぁと感心させられました。
一緒に行った連れは初めてカイジを見たそうですが、凄く面白かったと言ってましたし、
初めて観る人に向けて楽しめるように作られている所は良かったんじゃないでしょうか。
もう1つのポイントは、キャストの演技ですね。
原作を読んでいると、もっと違和感を覚えて作品を台無しにされたような感想を持ってしまうんじゃないかと思っていたんですが、
キャスト全員に◎をつけても良いくらい、みんなハマッてましたね。
特に良かったのは、香川照之、光石研、松尾スズキといったベテラン勢。
香川照之の利根川は、風貌では原作との違和感を覚えるものの、演技力で利根川っぽさはよく出てたんじゃないかと。
Eカードのシーンでの心理戦なんかは、香川照之じゃないと出せない感情の動きが、緊迫感を引き出していました。
光石研はやっぱり鉄骨渡りのシーン。
原作ではあまり感じなかったんですが、彼の迫真の演技で、感動を覚えるような一場面があって、流石だなぁと思いました。
松尾スズキの班長も胡散臭さがバッチリとハマってて良かったですね。
出来れば班長とのバトルも描いて欲しかったなぁと思うくらいでした。
こう書くとベテラン勢ばかり目立っているように思われるかも知れませんが、
主演の藤原竜也もモチロン良かったですし、松山ケンイチの佐原役も良かったです。
二人とも、テンションを放出していくような熱い演技で、作品に勢いを与えていたんじゃないでしょうか。

「キンキンに冷えたビール!!」
・・・のシーンは原作でも印象に残るシーンでしたが、
映画でちゃんと再現されてたのが良かったです。
これ観ると、ビールと焼き鳥が欲しくなりますよね・・・。

漫画の映画化というと、結構ガッカリさせられるケースが多いように思うのですが、
この「カイジ」は個人的には大成功の部類に入るんじゃないかと思いました。
原作を知らない人でも楽しめる作りになっているし、
原作を読んでる人も、再現性を確かめるだけじゃなくて、映画作品としての「カイジ」を楽しむことが出来る。
なので、この出来なら色んな人にオススメできそうですね。
ということで、僕は今、4度目になる原作を読み返してます・・・。
やっぱ、何度読んでも面白いですね。